点滴×同時刺激リハビリで神経障害の後遺症を改善へ

再生医療

 ギラン・バレー症候群の基礎知識

<この記事を読んでわかること>

ギラン・バレー症候群の一般的な治療法
免疫療法とその効果
リハビリテーションと回復プロセス


今回はギラン・バレー症候群の基礎知識について解説します。ギラン・バレー症候群は、免疫異常によって末梢神経が障害される急性の神経疾患です。年間10万人あたり1〜2人と比較的まれな病気です。初期症状として、手足のしびれや筋肉の脱力が起こります。重症化すると呼吸筋麻痺に至ることもあるので注意を要する疾患です。

ギラン・バレー症候群の一般的な治療法

ギラン・バレー症候群の一般的な治療法
この記事ではギラン・バレー症候群の一般的な治療法について解説します。
主な症状は手足の脱力やしびれ、歩行困難などですが、重症化すると呼吸筋麻痺に至ることもあるため、症状に応じた適切な治療が必要となります。

免疫療法と支持療法が主な治療です。
免疫療法では、免疫グロブリン療法と血漿交換療法があります。
免疫グロブリン療法は、正常な免疫グロブリンを大量に投与し、自己免疫反応を抑えることで神経への攻撃を軽減し障害の進行を抑えます。
多くの患者に効果があり、特に早期に開始することで、症状の進行を防ぎ、回復を促進します。
血漿交換療法は、血液から病気の原因となっている抗体を含む血漿を除去し、新しい血漿または血漿代替物を戻す方法です。
この治療は、急性期の症状の進行を迅速に抑制するため、重症の患者に特に効果的です。
支持療法も重要です。

ギラン・バレー症候群の重症例では、呼吸筋に麻痺が起こり、呼吸困難となるため、人工呼吸器が適応となる場合があります。
飲み込みが困難な場合は、経管栄養を行います。
痛みがある場合は、鎮痛剤を投与します。
理学療法や作業療法は、筋力の回復を促進し、患者の機能的な独立を支援します。

免疫療法とその効果

この記事では免疫療法とその効果について解説します。
免疫療法とは、体内に備わる免疫システムを調整することで、病気の改善を目指す治療法です。
中心となるのは、免疫グロブリン療法と血漿交換療法の二つです。
これらの治療法は、自己の免疫反応を抑制し、神経への攻撃を減少させることで、神経の障害の進展を抑制し、症状の悪化を防ぎます。

免疫グロブリン療法は、正常な免疫グロブリンを含む製剤を大量に静脈内に投与する治療です。
疫システムの異常な活動を調整し、炎症を抑える作用があります。
早期に治療を開始することで、症状の重篤化を防ぎ、患者の回復を促進します。
通常、数日間にわたり投与され、その効果は数週間以内に現れます。
多くの患者に対して有効であり、特に初期の段階で使用すると、症状の急速な進行を抑えることができます。

血漿交換療法は、患者の血液から異常な抗体を含む血漿を除去し、新しい血漿または血漿代替物を補充する治療です。
この方法は、体内の有害な抗体を迅速に取り除くことで、自己免疫反応を緩和します。
急性期の症状が重い患者や、免疫グロブリン療法が効果を示さない場合に有用です。

リハビリテーションと回復プロセス

この記事ではリハビリテーションと回復プロセスについて解説します。
ギラン・バレー症候群の回復において、リハビリテーションは極めて重要です。
後遺症として筋力低下や関節拘縮などが残ることがあるからです。
リハビリテーションは、これらの後遺症の予防・改善を図ることができます。

回復プロセスは、急性期、回復期の2段階に分けられます。
急性期には、症状の進行を防ぐための治療が優先されますが、この時期からもリハビリテーションは必要です。
早期の理学療法が、筋力の低下を最小限に抑えます。

回復期には、患者の筋力と運動機能を徐々に回復させるための積極的なリハビリテーションが行われます。
運動療法、物理療法、作業療法を組み合わせて行われます。
運動療法は、筋力を強化し、関節の可動性を改善することを目的とします。
具体的には、ストレッチ、筋力トレーニング、バランス訓練などが行われます。
物理療法では、電気刺激や温熱療法を用いて、筋肉の機能を回復させ、痛みを軽減します。
作業療法は、日常生活動作の訓練を行い、自立した生活を目指します。
具体的には、食事や着替え、移動などの基本的な動作が含まれます。

まとめ

今回の記事では、ギラン・バレー症候群の基礎知識について解説しました。
ギラン・バレー症候群は、急性の神経障害であり、免疫異常により末梢神経が障害され、筋力低下や麻痺を起こします。
多くの患者は従来の治療法で回復しますが、損傷した神経が回復せずに後遺症が残り日常生活に支障を来たしている患者さんもおります。

損傷した神経の回復は従来の治療では難しいのが現実です。
そのため、損傷した神経を蘇させる再生医療は期待が持てます。
脳や脊髄の損傷に対して、「ニューロテック®」と呼ばれる「神経障害が治ることを当たり前にする取り組み」も盛んです。
脳梗塞・脊髄損傷クリニックでは、脳脊髄損傷部位の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
さらに、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「再生医療×同時リハビリ™」があります。
これらの治療法は、ギラン・バレー症候群の後遺症に苦しむ患者さんに対する期待の持てる治療法となります。

よくあるご質問

ギランバレー症候群になったら気をつけることは?
症状の進行に注意が必要です。呼吸困難や嚥下障害が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。また、筋力低下が進行する可能性があるため、日常生活での転倒防止策を講じ、急激な動きは避けましょう。

ギランバレー症候群は何が原因?
明確な原因は不明です。しかしながら、多くの場合、直前に感染症を認めます。感染後、免疫システムが異常を来たし、自身の末梢神経を攻撃することで、神経が障害され発症します。一部の細菌やウイルスが疾患発症の引き金になることが知られています。

<参照元>ギラン・バレー症候群|日本神経学会:https://neurology-jp.org/guidelinem/gbs/sinkei_gbs_2013_02.pdf
ギラン・バレー症候群に対するリハビリテーション|保健医療学学会:https://www.s-ahs.org/jahs/JAHS%20Vol11%282%29%20013.pdf

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