・脳梗塞の予防のためにはどのような生活習慣が効果的か。
・脳梗塞の原因はどのようなものがあるか。
・脳梗塞の予防のために健康診断をなぜ受けるべきなのか。
脳梗塞とは、高血圧や糖尿病、脂質異常症などのために動脈硬化が進み、脳の血管が詰まってしまうことで起こる脳の病気です。
脳梗塞の予防や対策のためには、健康的な生活習慣が鍵となります。
今回の記事では、脳梗塞を予防するためにはどのような生活習慣を送れば良いのか、実際に食生活や運動習慣の例をあげて解説していきます。
脳梗塞の予防や改善のために役立つ生活習慣とは
脳梗塞は、脳の血管が何らかの原因で詰まってしまうことで、その血管が脳に栄養や酸素を届けることができなくなり、虚血(きょけつ)や壊死(えし)してしまう病気のことです。
脳梗塞の予防・対策のためには、健康的な生活習慣が重要です。
例えば、バランスの取れた食生活を心がけることがあります。
食事は脳梗塞の予防や対策にとても大切です。
脳梗塞や脳出血、くも膜下出血を含む脳卒中の最大の原因は、食塩の過剰な摂取だと言われています。
まずは減塩に取り組みましょう。
厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、食塩相当量としての目標量は、成人では1日あたり男性で7.5g未満、女性では6.5g未満とされています。
また、脳卒中の予防のためには野菜や果物、大豆製品も取り入れたいものです。
さらに、太りすぎは脳卒中のリスクになるので、適切なカロリー量を摂取し、適正体重になるように気をつけます。
加えて、喫煙は百害あって一理なしといえます。
たばこは、がん、心臓病、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患の危険性を高めることが知られていますので、脳梗塞の予防のためにはタバコは吸わないようにしましょう。
そして、大量飲酒も脳卒中のリスクを高めるため、過度な飲酒も控えるようにします。こうした生活習慣の改善が、脳梗塞を予防するためには大切です。
適度な運動を心がける理由とは
脳梗塞の発症には、肥満が関係しているタイプのものがあります。
これは、脳梗塞の中でも「アテローム血栓性脳梗塞」というもので、動脈硬化によって狭くなってしまった太い血管に血栓ができて、血管が詰まってしまうのです。
肥満、つまり太り過ぎな状態には、大きく分けると皮下脂肪型の肥満と内臓脂肪型の肥満があります。
そして、動脈硬化には、内臓脂肪型肥満が大きく関与しています。つまり、内臓脂肪を減らすことが脳梗塞の予防に役立つということがいえるでしょう。
脂肪を減らすためには、30分以上運動することが効果的と言われています。
ウォーキングや水泳などの軽い有酸素運動を続けることで、内臓脂肪を減らし、脳梗塞のリスクを下げることに繋がることが期待できます。
健康診断を受診するメリット
健康診断を受けることも脳梗塞の予防のためには大切です。
脳梗塞の危険因子としては、高血圧や心房細動などの不整脈、糖尿病、高コレステロール血症があります。
こうした病気には、自覚症状がないものも多いので、健康診断を受けることで初めてわかるという場合も多いでしょう。
健康診断を受け、保健指導や治療につながれば、早期に脳梗塞のリスクを減らすことも可能となります。
働いている人は職場の定期健康診断を、そうでない場合には配偶者が勤める会社の健康診断や地域自治体の健康診断などで、定期的に自分自身の体調チェックをするようにしたいものですね。
また、現在脳ドックとして頭部のMRI(磁気共鳴画像)で脳の血管や脳梗塞などの病変がないかをチェックすることができる医療機関もあります。
脳梗塞の予防に際してどれくらいの効果が見込めるかなどについては、現時点ではまだ知見の集積が待たれるところですが、今後脳梗塞の発生予防に効果が見込まれる可能性もあります。
まとめ
今回の記事では、脳梗塞の予防のために大切なポイントを解説しました。
脳梗塞が起こると、手足の麻痺や感覚の異常、うまく話せなくなるというような症状が現れます。
こうした症状は、早期に治療を行えば改善することもありますが、脳梗塞が重症であった場合には後遺症が残ることもあります。
そこで、脳梗塞・脊髄損傷クリニックでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』の提供を始めました。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療™、骨髄由来間葉系幹細胞を用いて狙った脳や脊髄の治る力を高めた上で、神経再生リハビリをおこなうことで、手足の麻痺などの神経障害の軽減を目指していきます。
脳梗塞後の後遺症などにお悩みの方で再生医療にご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談ください。
よくあるご質問
- 脳梗塞の一番の原因は何ですか?
- 脳梗塞の大きな原因として動脈硬化があります。
そして、この動脈硬化のリスクとして最大のものが高血圧です。
その他にも、脂質異常症や糖尿病、心房細動といった心臓の病気も脳梗塞の危険因子となります。 - 脳梗塞にならないにはどうしたらいいですか?
- 脳梗塞にならないためには、高血圧や脂質異常症、糖尿病、喫煙や過度の飲酒といった危険因子への対策をとることが大切です。
日頃から脂質や糖質、食塩の摂りすぎにならないような食生活にし、運動するようにします。
そして、健康診断を受け、こうした危険因子の早期発見・治療を行っていきましょう。
脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット(厚生労働省):https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html
ナトリウム | e-ヘルスネット(厚生労働省):https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-024.html
5. 肥満と脳梗塞 一般社団法人 日本肥満症予防協会:http://himan.jp/column/diseases/005.html
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