点滴×同時刺激リハビリで神経障害の後遺症を改善へ

脳卒中

 脳梗塞で寝たきりになる原因とその対策

<この記事を読んでわかること>
脳梗塞で寝たきりになる原因は、脳内の神経細胞がダメージを受け、身体の動きを制御する機能が失われるためであることがわかる。
早期のリハビリテーションは脳の損傷部分に代わる神経ネットワークを形成し、寝たきりを予防する効果があることがわかる。
生活習慣の改善、特にバランスの取れた食事や運動、禁煙は、脳梗塞後の寝たきりリスクを軽減するために重要であることがわかる。

脳梗塞は、血管が詰まって脳の一部に血流が届かなくなり、その部分の脳細胞が死んでしまう病気です。
特に高齢者に多く見られ、後遺症として寝たきり状態になるリスクが高い病気でもあります。
この記事では、脳梗塞が原因で寝たきりになるメカニズムや、リハビリと早期対応の重要性、さらに生活改善による予防方法についてわかりやすく解説します。

脳梗塞で寝たきり状態になるメカニズムを理解しよう

脳梗塞で寝たきり状態になるメカニズムを理解しよう
脳梗塞で寝たきりになる原因は、主に脳内の神経細胞がダメージを受け、身体の動きを制御する機能が失われるためです。
脳には、身体の動作やバランスを調整するさまざまな領域が存在しますが、特に「運動野」や「小脳」が損傷を受けると、身体の一部が麻痺したり、バランスを取る能力が失われます。
これにより、ベッドから自力で起き上がることが困難となり、寝たきり状態に陥るのです。
また、脳幹や視床といった部分が損傷を受けると、呼吸や嚥下といった生命維持に関わる機能が著しく低下します。
特に、嚥下障害が発生すると、食べ物や飲み物を安全に飲み込むことが難しくなり、栄養不足や誤嚥性肺炎を引き起こすリスクも高まります。
これらの合併症が進行することで、身体の衰弱が加速し、結果として寝たきりの状態からの回復がより困難になるのです。
さらに、脳梗塞後に長期間にわたって動かない状態が続くと、筋肉が急速に衰えて「廃用症候群」と呼ばれる状態に陥ることもあります。
筋肉の萎縮や関節の固着、さらに褥瘡(じょくそう)など、長期間の安静が原因で引き起こされる合併症も、寝たきりのリスクを高めます。

寝たきりを防ぐためにできるリハビリと早期対応の重要性

脳梗塞による寝たきりを防ぐためには、何よりも早期のリハビリが重要です。
脳梗塞発症後の数週間は、リハビリの効果が最も期待できる「ゴールデンタイム」とされており、この期間に適切なリハビリを開始することが寝たきりを予防する大きなポイントとなります。
早期のリハビリは、脳の損傷部分に代わる新たな神経ネットワークを形成し、失われた機能を回復させる助けとなります。
具体的なリハビリ方法としては、ストレッチや筋力トレーニングを通じて運動機能を維持・回復させることが重要です。
さらに、バランス感覚の向上を目指したリハビリや、歩行訓練も効果的です。
言語や認知機能に問題がある場合は、専門の言語療法士や作業療法士の指導のもとで訓練を行い、コミュニケーション能力や日常生活能力を向上させることができます。
また、血栓が再び形成されることを防ぐための抗血栓療法も、リハビリと並行して行う必要があります。
これには、血液をサラサラにする薬の服用や、生活習慣の見直しが含まれます。
例えば、適切な食事と運動の習慣を取り入れることで、再発リスクを低減することが可能です。

脳梗塞後に寝たきりにならないための生活改善ポイント

脳梗塞後に寝たきりにならないための生活改善ポイント
寝たきりを防ぐためには、脳梗塞後の生活習慣の改善も非常に重要です。
特に食事、運動、禁煙、ストレス管理が重要なポイントとなります。

バランスの取れた食事

塩分や脂肪分を控えめにし、野菜や果物を積極的に摂ることが推奨されます。
これにより、血圧やコレステロールの管理が容易になり、脳梗塞の再発リスクを減らすことができます。
また、魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸は、心血管系の健康をサポートし、再発予防に効果的です。

定期的な運動

筋力やバランス能力を維持するためには、ウォーキングや軽い筋力トレーニングが有効です。
適度な運動は、血液循環を促進し、脳への酸素供給を改善するため、脳梗塞の予防だけでなく、心身の健康全般に良い影響を与えます。

禁煙と節酒

喫煙は血管を狭め、脳梗塞のリスクを大幅に高めます。
したがって、禁煙が強く推奨されます。
また、アルコールの過剰摂取も高血圧を引き起こすため、節度を守った飲酒を心がけることが大切です。

ストレス管理

ストレスは血圧を上昇させ、脳梗塞の引き金となることがあります。
リラクゼーションや趣味を楽しむ時間を取り入れ、心身のバランスを保つことが予防に効果的です。

まとめ

脳梗塞によって寝たきりになるリスクは高いですが、適切なリハビリや生活改善を行うことで、そのリスクを大幅に減らすことが可能です。
脳梗塞発症後は、早期のリハビリテーションと医師の指導のもと、健康的な生活習慣を取り入れることが寝たきり予防の鍵となります。
日々の生活に少しずつ変化を取り入れることで、寝たきり状態を回避し、質の高い生活を続けることができます。
脳梗塞などの脳卒中後の機能回復を測るため、私たちは『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』を、ニューロテック®と定義しました。
そして、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『狙った脳・脊髄の治る力を高める治療』を、リニューロ®と定義しました。
リニューロ®は、同時刺激×神経再生医療®にて『狙った脳・脊髄の治る力を高める治療』です。
また、その治療効果を高めるために骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリ®の併用をお勧めしています。
ご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談くださいね。

よくあるご質問

脳梗塞で寝たきりになる可能性はありますか?
はい、脳梗塞は寝たきりになるリスクが高い疾患です。
特に、運動を司る脳の部分や、呼吸や嚥下などの生命維持機能を管理する部分が損傷を受けると、手足の麻痺やバランス障害が発生し、寝たきり状態になることがあります。
早期のリハビリが重要です。

寝たきりになりやすい原因とは?
寝たきりになる原因は、脳梗塞によって運動機能やバランス感覚が損なわれ、身体を動かす力が失われることです。
また、長期間の安静によって筋肉が衰えたり、褥瘡(じょくそう)が発生することも要因です。
適切なリハビリと早期対応が予防に効果的です。

<参照元>
脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕一般社団法人日本脳卒中学会:https://www.jsts.gr.jp/img/guideline2021_kaitei2023.pdf
脳卒中のリハビリテーション 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会:https://www.jarm.or.jp/civic/rehabilitation/rehabilitation_01.html

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