点滴×同時刺激リハビリで神経障害の後遺症を改善へ

脳卒中

 左中大動脈脳梗塞が引き起こす症状

<この記事を読んでわかること>

右片麻痺とそれによる影響
失語症とコミュニケーション障害
意識障害と共同偏視の理解


今回は左中大動脈脳梗塞が引き起こす症状について解説します。左中大動脈脳梗塞は脳の左側中心にある左中大脳動脈が詰まることで起こります。代表的な症状として、右半身に力が入りにくくなる片麻痺、うまく言葉が話せない、言葉の意味が理解できない、右側の視野が欠けたり見えにくくなったりする視覚障害などが現れます。

右片麻痺とそれによる影響

右片麻痺とそれによる影響
この記事では右片麻痺とそれによる影響について解説します。
右片麻痺とは、左側の脳損傷により、体の右側が麻痺したり、力が入らなくなったりする症状です。
脳卒中、脳腫瘍、頭部外傷などが原因となります。

症状は大きく3つに分かれます。
筋肉が常に緊張した状態になり、麻痺した側の手足が硬くなったり、動きにくくなったりする痙性麻痺
筋肉の力が弱くなり、麻痺した側の手足が自由に動かなくなる弛緩性麻痺
痙性麻痺と弛緩性麻痺が混ざった状態である混合性麻痺
この3種類です。

これらの症状の重症度により後遺症として日常生活に影響を及ぼします。
運動機能障害の影響として、歩行、食事、更衣、排泄などの日常生活動作に支障を来たします。
麻痺した側がしびれたり、痛みを感じたり、触覚が鈍ったりする感覚障害も起こります。

その他の症状として以下があります。
言葉が出なくなったり理解できなくなったりする言語障害を来たし意思疎通が難しくなる場合があります。
記憶力や注意力などが低下する認知機能障害が出る場合もあります。
他の疾患が起こる場合もあります。
うつ病や不安障害などの精神障害です。
その際はかかりつけ医に早期に相談しましょう。

失語症とコミュニケーション障害

失語症とコミュニケーション障害
この記事では失語症とコミュニケーション障害について解説します。
失語症とは、脳卒中などの脳血管障害によって、読む、書く、聞く、話すなどの言語能力が障害される状態です。
コミュニケーション障害とは、言語や対人スキルに問題があり、コミュニケーションが難しい状態を指します。
自閉症スペクトラム障害、脳性麻痺、学習障害など様々な原因で起こりますが、脳疾患の合併症としての失語症が大きな原因となります。

失語症は、言葉の意味を理解できず、適切な言葉を発することができない状態です。
従って、病状が進むほど日常生活に支障を来します。
具体的には以下のような場面が想定されます。
自分の思いや意図、考えを相手に適切に伝えることが難しくなる。
相手の話す内容を理解するのが難しくなる。
読解能力に障害がある場合は、文字や文章を理解することが難しくなる。
書く能力に問題がある場合は、自分の考えや感情を文章で表現することが難しくなる。
これらの状態になった場合は、うまくコミュニケーションが取れないため、イライラ、落ち込むなどの精神的ストレスが生じます。
更には、人と交流する機会が減ってしまい社会的に孤立に陥ることがあるので要注意です。

意識障害と共同偏視の理解

この記事では意識障害と共同偏視の理解について解説します。
意識障害は、周囲の状況の認識低下、適切に反応する能力低下など正常な意識状態を維持できない状態です。
脳卒中、頭部外傷、神経変性疾患、薬物中毒、低血糖、感染症などの様々な原因によって起こります。
症状として、眠気、混乱、興奮、昏睡などが含まれます。
重度になると、周囲の刺激に反応しない状況となり生命の危険となる場合もあります。

共同偏視は、脳の視覚野が損傷を受けることで、両眼が同時に同じ方向に向かない状態となり、視野の一部が見えなくなる症状です。
二重視、ぼやけた視界、目の疲れや頭痛などが起きます。
脳卒中、頭部外傷、脳腫瘍などが原因で起こります。

意識障害と共同偏視は、必ずしも同時に起こるわけではありません。
しかしながら、脳卒中などの脳血管障害の場合には症状が同時に現れることがよくあります。
その際には、視野の一部が見えないため、周囲の状況を正確に把握することができないため、意識障害を来すような転倒事故につながる可能性があります。
また、視野の一部が見えないことで、不安や焦燥感が出現し適切な判断を逸することもあります。

まとめ

今回の記事では、左中大動脈脳梗塞が引き起こす症状について解説しました。
脳梗塞は脳の血管が詰まることにより脳細胞が壊死する疾患です。
壊死した細胞の再生は難しく、広範囲に及ぶと後遺症が出現し日常生活に支障を来たします。
そのため、神経の再生医療は期待のもてる治療法です。
脳や脊髄の損傷に対して、「ニューロテック®」と呼ばれる「神経障害が治ることを当たり前にする取り組み」も盛んです。
脳梗塞・脊髄損傷クリニックでは、脳脊髄損傷部位の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
さらに、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「同時刺激×神経再生医療Ⓡ」があります。
脳梗塞の後遺症に苦しむ患者に対して、神経を再生する医療は新たな治療の選択肢として期待がもてます。

よくあるご質問

左中大脳動脈梗塞の症状は?
特に上肢に強く現れる右半身の麻痺や感覚障害、うまく言葉が話せなくなったり、言葉の意味が理解できなくなったりする失語、右視野の障害などがあります。その他の症状として、頭痛、めまい、吐き気、意識喪失が見られる時があります。

脳梗塞の症状は左右どちらに現れる?
脳は左右対称なので、左側が梗塞を受けると右側に症状が現れ、右側が梗塞を受けると左側に症状が現れます。例えば、左側の脳梗塞では、右半身の麻痺や感覚障害、右側の視野障害、言語障害などが現れます。一方、右側の脳梗塞では、左半身の麻痺や感覚障害、左視野の障害、空間認識などの認知機能障害などが現れます。
<参照元>
脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕 | 日本脳卒中学会:https://www.jsts.gr.jp/img/guideline2021_kaitei2023.pdf
日本脳卒中協会:https://www.jsa-web.org/
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