<この記事を読んでわかること>
高血圧が脳血管に与える影響と破裂のメカニズム
脳出血が疑われる際の頭痛やめまいの特徴
高血圧性脳出血の早期発見が重要な理由
高血圧は脳出血の主な原因の一つです。
血圧が長期間高い状態が続くと、脳の細い血管がもろくなります。
そこに、急激な血圧上昇が加わると、血管が破れて脳出血が起こります。
特に、視床、被殻、橋、小脳などで起こりやすいのが特徴です。
初期症状として、片側の手足の麻痺、言語障害、めまい、嘔吐、頭痛などがあります。
高血圧が脳血管に与える影響と破裂のメカニズム
この記事では高血圧が脳血管に与える影響と破裂のメカニズムについて解説します。
高血圧は脳血管に慢性的な負担をかけ、動脈壁の脆弱性が進むことで脳出血のリスクを高めます。
具体的には、血圧が高い状態が続くと、脳の細い血管の内膜が損傷され、血管壁が厚く硬くなります。
これにより、血管の弾力性が低下し、血流に対する抵抗力が低下します。
また、血管壁の一部が弱くなることで、小さな動脈瘤が形成されることがある。
このような脆い血管は、血圧の急激な上昇によって破綻しやすく、脳内に出血を引き起こします。
特に、視床、被殻、橋、小脳などは細い血管が集中しているため、高血圧の影響を受けやすい。
そのため、これらの部位は脳出血が発生しやすいです。
出血が起こると、漏れた血液の影響で、脳内の圧力が上昇し、周囲の神経細胞を圧迫して機能障害を起こします。
初期症状として、片側の手足の麻痺、言語障害、意識障害、めまい、頭痛、嘔吐などが現れることが多いです。
脳出血は発症直後から急激に症状が進行するケースがあり、迅速な診断と治療が重要です。
脳出血が疑われる際の頭痛やめまいの特徴
この記事では、脳出血が疑われる際の頭痛やめまいの特徴について解説します。
脳出血が起こると、特徴的な症状が現れます。
頭痛は、突然発症し、これまで経験したことのない激しい痛みを伴うことが多いです。
特に、大量の出血では短時間で意識を失うこともあります。
被殻や視床に脳出血が起きた場合は、脳圧が上昇し、圧迫感のある頭痛が起こりやすくなります。
一方で、小脳や橋に脳出血が起きると、脳幹に影響が及び、突然の激しい頭痛に加えて、嘔吐や意識障害がみられることが多いです。
めまいについても、特徴的な症状があります。
特に、小脳や脳幹部の脳出血では、強い回転性めまいやふらつきが現れることが多く、歩行困難になる場合もあります。
さらに、めまいは、体位を変えても、安静にしても、改善することが少なく、持続するのが特徴です。
脳出血によるめまいは、普段経験することが多いめまいとは異なり、強い吐き気や嘔吐を伴うことが多く、神経症状を伴うことも多いです。
そのため、突然の強い頭痛や長く続くめまいが現れた場合は、単なる体調不良と思わず、すぐに医療機関を受診することが大切です。
高血圧性脳出血の早期発見が重要な理由
この記事では高血圧性脳出血の早期発見が重要な理由について解説します。
早期発見は、後遺症や死亡リスクを減らすために極めて重要です。
高血圧性脳出血は、発症直後から急速に進行し、時間経過とともに出血が広がり、脳の圧力が上昇して、神経細胞が障害されます。
特に、視床、被殻、小脳、橋などが好発部位で、脳出血が起こると、運動麻痺、言語障害、意識障害が起こり、治療が遅れると、後遺症が残る可能性が高くなります。
さらに、出血が拡大すると、脳ヘルニアを起こし、命に関わる危険性があります。
そのため、異変を感じた場合は、早期に医療機関を受診することが大切です。
初期症状として、突然の強い頭痛、片側の手足のしびれや力が入りにくいなどの軽い運動障害、言葉のもつれ、ふらつき、めまい、嘔吐などがあります。
これらの症状は、最初は軽くても、時間とともに悪化することが多いため、迅速な対応が必要です。
脳出血は、命にかかわる疾患であるため、普段から血圧を適切に管理し、少しでも異変を感じた際には、早期に医療機関を受診することが重要です。
まとめ
今回の記事では、高血圧が脳出血を引き起こす仕組みと初期症状について解説しました。
脳卒中は、脳の神経細胞が損傷することで、さまざまな症状を引き起こし、後遺症が残ることもしばしば見られます。
損傷した神経が回復すると、症状は改善しますが、現在のところ、決め手となる治療は確立されていません。
そのため、新たな治療法として、再生医療への期待が高まっています。
『神経障害が治ることを当たり前にする取り組み』を、ニューロテック®と定義しました。
脳梗塞・脊髄損傷クリニックなどでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
リニューロ®とは、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療』と定義しております。
具体的には、同時刺激×神経再生医療Ⓡに加えて、治療効果を高めるために骨髄由来間葉系幹細胞や神経再生リハビリ®を併用し、神経障害のさらなる軽減を目指しています。
これらの治療法は、脳出血の後遺症で苦しむ患者さんに対して期待が持てる治療となるでしょう。
よくあるご質問
- :高血圧による脳出血のメカニズムは?
- 高血圧が続くと、血管に強い圧力がかかり続けるため、血管がもろくなります。
この状態で、急激に血圧が上がる状態にさらされると、その圧力に耐えきれずに血管が破裂して、脳出血が起こります。 - 脳出血の軽症の症状は?
- 主な症状として、片側の手足のしびれや力の入りにくさ、言葉のもつれ、軽度のめまいやふらつき、軽い頭痛などです。
これらの症状は、一時的な場合もありますが、徐々に悪化することもあります。
その場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。
(1)脳血管障害・脳卒中 | 厚生労働省 e-ヘルスネット:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html
(2)脳ドック | MRSO:https://www.mrso.jp/mikata/2783/
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