点滴×同時刺激リハビリで神経障害の後遺症を改善へ

脳卒中

 外傷性脳梗塞後に発症する癲癇(てんかん)のなぜを説明

<この記事を読んでわかること>
外傷が脳に与える影響と癲癇発作の関係
脳梗塞後の癲癇の予防策と早期発見の重要性
医療機関での診断とてんかんの治療

この記事では外傷性脳梗塞後に発症する癲癇のなぜを説くについて解説します。
癲癇とは、脳内の神経細胞が過剰に興奮し発作を起こす神経疾患です。
外傷性脳梗塞後では、脳の神経細胞が損傷を受けるため、神経間の電気信号のバランスが乱れることにより、異常な興奮が起こります。
これにより癲癇が起こります。

外傷が脳に与える影響と癲癇発作の関係

この記事では外傷が脳に与える影響と癲癇発作の関係について解説します。
頭部外傷は、直接、脳の神経組織を破壊します。
加えて、血管も損傷するため、脳内に出血や浮腫を生じ、さらなる神経障害を起こします。
これにより、脳神経間の電気的活動が乱れ、過剰な興奮が起こりやすくなることが癲癇メカニズムです。
具体的には、損傷を受けた部位に傷跡としての瘢痕組織が形成され、その周りの神経が過剰に興奮したり、外傷によって脳が腫れることによって、脳内圧が上昇し、神経細胞の働きが阻害されたりする現象が起きます。
さらに外傷によって、脳内の神経間の情報伝達を担う神経伝達物質のバランスが崩れることにより、神経細胞の興奮性が変化することも要因となります。
癲癇発作は、外傷後すぐに起こる場合もあれば、数年後の場合もあります。
一般的に、外傷後早期に発作が起こる場合は、脳の損傷が比較的大きい場合が多いです。
でも、軽度の外傷でも、数年後に遅れて起こることもあります。
また、損傷の重症度や範囲によっては、慢性的な癲癇発作を来すこともあります。
以上を踏まえ、頭部外傷は早期の医療機関受診が重要です。

脳梗塞後の癲癇の予防策と早期発見の重要性

脳梗塞後の癲癇の予防策と早期発見の重要性
この記事では脳梗塞後の癲癇の予防策と早期発見の重要性について解説します。
早期発見は、患者さんの長期的な予後において極めて重要です。
早期発見と適切な治療によって、癲癇の発作頻度を減らし、日常生活への影響を最小限に抑えることができるからです。
早期発見の注意点は以下です。
癲癇発作は、軽微な症状として現れることも多く、見逃されることがたびたびあります。
日常的に注意深く患者を観察することが大切です。
具体的には、突然の意識喪失、手足の不随意運動、突然の異常行動などが見られた場合には、すぐに医師に相談し、脳波検査やMRIなどの精密検査を行うことが推奨されます。
発作予防策は、薬物治療が中心です。
抗癲癇薬が広く利用されています。
また、脳梗塞後は、損傷部位での神経細胞の過剰な興奮や瘢痕化によって癲癇発作を起こすリスクを高めます。
そのため、抗炎症薬や脳の血流を改善する薬が使用されることもあります。
加えて、脳血管障害のリスクを減らすことも重要です。
そのためには、血圧、脂質、血糖を良好にコントロールする必要があります。
薬物使用とともに、禁煙、過度のアルコールを控える、バランスの取れた食事をとるなどの生活習慣が大事です。

医療機関での診断とてんかんの治療

この記事では医療機関での診断とてんかんの治療について解説します。
診断として、まずは、患者さんの発作の状態や頻度、発作前後の状況などを把握するために、問診が行われます。
これにより大まかな癲癇の分類を判別します。
次に、確定診断を目的に、神経学的検査、脳波検査、MRIやCTなどの画像診断を行います。
脳波検査は、脳内に異常な電気信号が発生しているか否かがわかります。
画像診断では、癲癇発作の原因となる脳の損傷や腫瘍などを発見することができます。
治療の中心は、抗癲癇薬の使用です。
脳の過剰な興奮を抑制し、発作の頻度や重症度を軽減する効果があります。
患者さんの発作のタイプや重症度に応じて、使用される薬は異なります。
薬物薬物治療で発作がコントロールできない場合は、外科手術が検討されることがあります。
発作の原因となっている脳の部位を切除する方法、脳の特定の部位に電気を刺激することで発作を抑制する神経刺激療法などがあります。
小児の難治性癲癇に対して、ケトン食療法が検討されることもあります。
ケトン食とは、糖質を制限し、脂肪を多く摂取する食事療法です。

まとめ

今回の記事では、外傷性脳梗塞後に発症する癲癇のなぜを説くについて解説しました。
外傷性脳梗塞は、脳の神経を直接損傷することがたびたびあります。
重度の損傷を受けた神経の再生は、これまでの治療では難しいのが現状です。
そのため、再生医療は盛んに研究されている現状です。
脳や脊髄の損傷に対して、「ニューロテック®」と呼ばれる「神経障害が治ることを当たり前にする取り組み」も盛んです。
脳梗塞・脊髄損傷クリニックでは、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
さらに、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「神経再生医療×同時リハビリ™」があります。
これらの治療法は、癲癇などの外傷性脳梗塞の後遺症に苦しむ患者さんにとって、期待が持てる治療となるでしょう。

よくあるご質問

外傷性脳損傷の症状は?
損傷の程度や部位によって大きく異なります。
よく見られる症状として、頭痛、めまい、吐き気などがあります。
重症化するにつれて、高次脳機能障害、意識障害が生じることもあります。

脳梗塞の原因となる外傷は?
頭を強打することで生じる「頭部外傷」、交通事故などにより頭や首に急激な外力がかかることで起きる「頸動脈解離」、「頭蓋骨骨折」などがあります。
いずれも、脳内の血管の損傷や血栓ができることで、血流が妨げられることが原因です。

<参照元>
MSDマニュアル:MSDマニュアル
川崎医科大学 総合医療センター:https://g.kawasaki-m.ac.jp/data/924/125/
てんかん情報センター:https://shizuokamind.hosp.go.jp/epilepsy-info/information-center/

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