点滴×同時刺激リハビリで神経障害の後遺症を改善へ

脊髄損傷

 脊柱管狭窄症の治療法

<この記事を読んでわかること>
脊柱管狭窄症とは何か
腰部脊柱管狭窄症の治療法とは
脊柱管狭窄症に対する再生医療の可能性

脊柱管狭窄症とは、脊髄神経の通り道である脊柱管が椎間板や靭帯などの変性などの原因によって狭窄する疾患のことです。
まずは保存的治療が選択されますが、椎間板の変性などの根本的な原因解決のためには手術を行うこともあります。
この記事では、脊柱管狭窄症の治療法について、再生医療の可能性に触れながら解説します。

非手術的治療法の選択

腰部脊柱管狭窄症とは
脊柱管狭窄症とは、脊髄神経の通り道である脊柱管が椎間板や靭帯などの変性などの原因によって狭窄(きょうさく:狭くなること)することで、いろいろな障害を引き起こす疾患のことです。

腰部脊柱管狭窄症とは

脊柱管狭窄症では、狭窄する部位としては、首(頸部:けいぶ)と腰(腰部:ようぶ)が代表的です。
特に、腰の脊椎である腰椎(ようつい)や腰仙椎部(ようせんついぶ)は、体幹の重さを受け、また可動域が大きく、繰り返しのストレスを受け続けることなどから、腰椎椎間板ヘルニア腰椎脊柱管狭窄症などの変性疾患の好発部位とされています。
腰部脊柱管狭窄症は、高齢者によく見られる疾患ですが、症状が無い場合もみられます。
一方で、腰椎椎体の骨折との関連もあり、骨折が起こると脊柱管狭窄による症状が現れることもあります。
腰部脊柱管狭窄症の症状は、足の痛みやしびれ感、麻痺や脱力、時に股間のほてりや尿がで切らない残尿感、また便秘などの症状が発生する場合もあります。
歩く際に症状が悪化し、前屈みになるような姿勢をとる症状が改善するというのが特徴です。

腰部脊柱管狭窄症の治療法

腰部脊柱管狭窄症の治療の原則は保存的治療となります。
薬物治療や理学療法(温熱療法、低出力レーザー、体操療法、低周波、マッサージ)、神経ブロック治療を行います。
薬物治療では、鎮痛剤や抗不安薬、オピオイドなどの内服を行います。
神経ブロック的治療の中では、腰部または仙骨部の硬膜外ブロックという、脊髄を包んでいる膜である硬膜(こうまく)の外側の硬膜外腔(こうまくがいくう)という部分に注射で神経を麻酔する薬を注入する治療が代表的です。
また、リハビリテーション運動なども行われますが、こうした保存療法を行っても症状に改善がみられない場合には、手術が検討されます。

手術治療の進行と種類

脊柱管狭窄症の手術には、除圧術と、除圧術に脊椎固定術を追加する場合があります。
除圧術は、脊髄の圧迫を取り除くために行われます。
また、椎間が不安定な場合には、自分の骨を移植する方法や、椎弓スクリューをロッドやプレートで連結する方法などでの脊椎固定術が行われます。
手術の方法には、首や背中を切開して、直接脊椎を触りながら行うオープンの手術と、内視鏡下で操作を行う内視鏡手術の2種類があります。
それぞれに、適応となる疾患や長所、短所があるので、主治医と患者さんとの話し合いによって適切な方法を選択していきます。
手術の後の機能改善としては、術後1ヶ月から、患者さんのQOLや腰痛、下肢痛、下肢の痺れは改善し、また、腰椎の機能障害は術後6ヶ月から改善するのが目安と考えても良いでしょう。

治療後のリハビリとその効果

腰部脊柱管狭窄症の除圧固定術や除圧術後には、早期に理学療法でリハビリ運動を行っていくことが大切です。
例えば、術後1日目で寝返りや起き上がりの練習を行います。
そして、術後1週間以内で、立ち上がりや座る練習、歩行器を使った歩行などを練習します。
1週間が経てば、階段の上り下りや杖歩行の練習を行います。

術後早期にリハビリを開始することで、入院中の活動量が低下することによる筋力の低下や、柔軟性低下を最小限にできるという効果が期待できます。

まとめ

今回は脊柱管狭窄症の治療法について解説しました。
脊柱管狭窄症は、その名の通り脊柱管の内腔が狭窄することで脊髄が圧迫され様々な神経症状をきたす疾患です。
保存的治療でも症状が進行してしまう場合は、手術が行われます。
近年では再生医療で、狭窄の原因となる椎間板の変性を予防するという試みもされています。
また、手術後のリハビリも、機能回復の鍵になります。
脳梗塞・脊髄損傷クリニックではニューロテック®というリハビリ中の幹細胞点滴の技術を用いています。
再生医療×同時リハビリ™によって、神経再生を促すことが期待できます。
脊柱管狭窄症の術後の機能回復などに興味がある方は、ぜひ一度当院までご相談くださいね。

よくあるご質問

脊柱管狭窄症は手術しない方がいいですか?
脊柱管狭窄症は飲み薬、ブロック注射、リハビリ、整体などでの保存的治療がまずは選択されますが、神経の圧迫を取る根本的な解決はできません。
保存的治療でも症状が改善しているのであれば、必ず手術をしなければならないということはありません。

脊柱管狭窄症は自然に治る病気ですか?
脊柱管狭窄症は自然に治ることはありません。
治すためには、脊髄を圧迫している根本的な原因を治療する必要があります。
椎体の変性や椎間板ヘルニア、靭帯の肥厚などの根本的な治療を目指す場合は手術が必要になりますが、保存的療法で一時的に痛みを緩和させる方法もあります。

<参照元>
公益社団法人日本整形外科学会 腰部脊柱管狭窄症:https://www.joa.or.jp/public/sick/pdf/MO0013CKA.pdf
腰部脊柱管狭窄症の診断治療.J Nippon Med Sch 2002; 69(6)583-587:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jnms/69/6/69_6_583/_pdf
医学界新聞プラス [第1回]腰部脊柱管狭窄症の術後リハビリテーション 手術当日~2日目まで | 2021年:https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2021/dousuru_01
腰部脊柱管狭窄症手術患者を対象とした間葉系幹細胞とバイオマテリアルを用いた再生医療の医師主導治験を開始.AMED: 国立研究開発法人日本医療研究開発機構:https://www.amed.go.jp/news/release_20220419-02.html

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