点滴×同時刺激リハビリで神経障害の後遺症を改善へ

脳卒中

 高血圧が脳出血を引き起こす仕組みを解説

<この記事を読んでわかること>

高血圧と血管への影響がわかる。
脳出血のメカニズムがわかる。
血圧の急激な上昇が脳出血を引き起こす理由がわかる。


高血圧は、脳出血の主要な原因の一つとされています。
血圧が慢性的に高い状態が続くと血管に負担がかかり、やがて脆くなった血管が破れてしまうことがあります。
本記事では、高血圧と血管の関係、血圧上昇による脳出血のリスク、さらに脳出血を防ぐための対策について詳しく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

高血圧と血管への影響:脳出血のメカニズムとは?

高血圧とは、血液が血管の壁にかかる圧力が通常よりも高い状態を指します。
正常な血圧であれば、血管は弾力を持ち、スムーズに血流を調整できます。
しかし、高血圧が持続すると、次のような影響が血管に及びます。
(参照サイト:脳内出血 | 脳神経外科 京都大学医学部附属病院、脳出血 | 健康長寿ネット)

血管壁の硬化(動脈硬化)

長期間の高血圧は血管壁を厚くし、柔軟性を失わせます。
これにより血管がもろくなり、破れやすくなります。

微小動脈瘤の形成

特に脳の細い動脈では、高い血圧がかかり続けることで、血管の一部が膨らみ、小さな動脈瘤ができることがあります。
この動脈瘤が破裂すると脳出血を引き起こします。

血管内皮細胞の損傷

高血圧は血管の内側を覆う内皮細胞を傷つけ、炎症や血栓のリスクを高めます。
結果として血流が乱れ、さらに血管に負担がかかることになります。
このように、高血圧は血管の健康を損なうことで、脳出血のリスクを大きく高めるのです。

血圧の急激な上昇が脳出血を引き起こす理由

血圧の急激な上昇が脳出血を引き起こす理由
高血圧そのものがリスク要因である一方で、急激な血圧上昇(血圧スパイク)も脳出血を引き起こす原因となります。
特に以下のような状況では、血管が耐えきれずに破れることがあります。
(参照サイト:脳梗塞、脳出血(脳卒中)|慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト)

極端なストレスや激しい運動

急激なストレスや重い物を持ち上げるなどの動作で、血圧が一気に上昇し、血管に強い圧力がかかります。

急な気温変化(寒冷環境)

寒い季節の入浴や屋外での急激な温度変化により、血管が収縮し、一時的に血圧が上昇することで血管が破れるリスクが高まります。

アルコールや塩分の過剰摂取

アルコールや塩分を多く摂取すると、一時的に血圧が急上昇し、血管に過剰な負担をかけることになります。
急激な血圧上昇が起こると、特に動脈硬化が進んだ血管では耐えられずに破裂し、脳出血を引き起こします。

高血圧が引き金となる血管の破裂リスクとは?

高血圧による血管の損傷が進行すると、特に脳の小さな動脈が破裂しやすくなります。
脳出血が起こりやすい部位には、以下のような特徴があります。
(参照サイト:脳内出血 | 脳神経外科 京都大学医学部附属病院、脳出血 | 健康長寿ネット)

  1. 被殻(ひかく)出血
    被殻は大脳基底核の一部で、運動機能や感覚を制御する重要な役割を担っています。
    高血圧によりレンズ核線条体動脈が破れやすく、被殻出血を引き起こします。
    症状として、片側の手足の麻痺やしびれ、言語障害などが現れます。
  2. 視床(ししょう)出血
    視床は感覚情報の中継点であり、脳の中心部に位置します。
    高血圧により視床内の細い動脈が破れ、意識障害や感覚異常が発生します。
    重度の場合、脳室内へ出血が広がり、生命の危険を伴うことがあります。
  3. 橋(きょう)出血(脳幹出血)
    脳幹にある「橋」は呼吸や心拍の調整を行う重要な部位です。
    高血圧が原因で橋の血管が破裂すると、意識消失や呼吸障害が起こり、致命的な状態に陥ることが多いです。
  4. 小脳(しょうのう)出血
    小脳は運動の調整やバランスを司る部分で、高血圧による出血が起こると、ふらつきやめまい、嘔吐といった症状が現れます。
    大きな出血の場合、脳幹を圧迫して生命に危険が及ぶことがあります。
  5. 皮質下(ひしつか)出血
    脳の表面に近い部位で、高血圧による影響を受けることがあります。
    皮質下出血では意識障害は比較的軽いものの、手足の麻痺などの症状がみられることがあります。

脳出血が発生すると、脳細胞が圧迫され、運動障害や意識障害を引き起こす可能性があります。
そのため、高血圧の管理が極めて重要になります。

高血圧による血管破裂を防ぐために

高血圧が原因で血管が破れるリスクを抑えるには、以下の対策が有効です。

  1. 血圧を安定させる
    • 適切な降圧治療(医師の指導のもと降圧薬を使用)
    • 塩分制限(1日6g未満を目標)
    • 適度な運動(ウォーキングやストレッチなど)
  2. 急激な血圧上昇を防ぐ
    • 極端な寒暖差を避ける(特に冬の入浴時は注意)
    • ストレス管理を行う(深呼吸や瞑想を活用)
    • 大量のアルコール摂取を控える

こうした対策を取り、高血圧の予防に努めましょう。

まとめ

高血圧が続くと、血管がダメージを受け、動脈硬化や微小動脈瘤の形成につながります。
特に脳内の細い血管は高血圧の影響を受けやすく、出血のリスクが高まります。
出血しやすい部位として、被殻・視床・橋・小脳・皮質下が挙げられ、それぞれ異なる症状を引き起こします。
脳出血のリスクを下げるためには、血圧管理・生活習慣の改善・適切なリハビリが重要です。
再生医療の発展により、神経再生医療を活用したリハビリが進歩しており、脳卒中後の回復を支える選択肢が増えています。
例えば、近年では、ニューロテック® で提供されている リニューロ® のような神経再生医療を活用した治療が注目されています。

  • 同時刺激×神経再生医療® により、脳の損傷部分の回復を促す
  • 骨髄由来間葉系幹細胞 を用いた治療で、神経細胞の再生をサポート
  • 神経再生リハビリ® による集中的なトレーニングで、機能回復を目指す

当院ではこういったリハビリと再生医療を組み合わせた治療法を提供しています。
日頃から血圧を管理し、脳出血のリスクを最小限に抑えましょう。

よくあるご質問

高血圧から脳出血になるメカニズムは?
高血圧が続くと、血管の壁が厚く硬くなり(動脈硬化)、もろくなります。
また、血圧の負荷により微小動脈瘤ができ、これが破裂すると脳出血が発生します。
特に脳の細い血管は影響を受けやすく、急激な血圧上昇によって破裂のリスクが高まります。

高血圧による脳出血は再発する?
はい、再発のリスクがあります。
特に高血圧が適切に管理されていない場合、血管の損傷が進行し、新たな出血を引き起こす可能性が高まります。
再発を防ぐためには、血圧のコントロール、塩分制限、適度な運動、ストレス管理が重要です。

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