<この記事を読んでわかること>
家庭でできる脳出血のセルフチェック方法
緊急時に救急車を呼ぶべきタイミングとは
医療機関で行われる脳出血の診断プロセス
迅速な対応が求められます。
突然の激しい頭痛や意識障害、言語障害、手足の麻痺などの症状が現れた際は、ただちに救急車を呼び、安静を保つことが重要です。
救急隊には、発症時刻、既往歴、服薬や受診状況を伝えることが大切です。
対応が遅れると重篤な後遺症につながる可能性があるため、できるだけ早く医療機関を受診することが重要です。
家庭でできる脳出血のセルフチェック方法
この記事では家庭でできる脳出血のセルフチェック方法について解説します。
脳出血は突然発症することが多いため、早期発見が重要になります。
まず意識すべきことは、特に、急に片側の手足のしびれや脱力が起こる、ろれつが回らなくなる、言葉が出にくくなる、
視界の一部が欠ける、強い頭痛が生じるといった症状が現れた場合です。
簡単な方法として、顔の左右差を確認する方法も有効です。
鏡を見ながら笑ったときに片側の口角が下がっていないか、まぶたが下がっていないかをチェックしましょう。
さらに、両腕を前に伸ばして目を閉じたときに、片方の腕が自然に下がる場合も、脳の異常が疑われます。
また、血圧が高い人は脳出血のリスクが高いため、日常的に血圧測定を行い、急激な上昇がないかを確認することが大切です。
特に、収縮期血圧(上の血圧)が急激に180mmHgを超えたり、普段より大きく変動したりする場合は注意が必要です。
頭痛やめまいを伴う場合には、すぐに医療機関を受診することを検討してください。
緊急時に救急車を呼ぶべきタイミングとは
この記事では、緊急時に救急車を呼ぶべきタイミングとはについて解説します。
脳出血は突然発症し、迅速な対応が必要な病気です。
救急車を呼ぶべきタイミングとして、まず意識すべきは、代表的な症状が現れたときです。
突然、片側の手足に力が入らなくなる、しびれを感じる、ろれつが回らなくなる、言葉がうまく出てこない、視界の一部が欠けるなどの症状が現れた場合は、すぐに救急車を呼ぶことが重要です。
特に、これらの症状が急激に進行する場合や、一時的に改善しても再び悪化する場合は、迷わず医療機関に連絡しましょう。
また、激しい頭痛が突然起こった場合も、注意が必要です。
普段経験したことのないような強い頭痛、吐き気や嘔吐を伴う、意識がもうろうとする場合は、脳出血の可能性があるため、速やかに救急車を呼びましょう。
特に、高血圧の人や抗凝固薬を服用している人は脳出血のリスクが高いため、些細な症状でも軽視せず、早めの対応を心がけることが大切です。
さらに、名前を呼んでも反応が鈍いことや意識の低下や消失などが見られた場合は、緊急性が高いため、すぐに救急車を呼びましょう。
医療機関で行われる脳出血の診断プロセス
この記事では医療機関で行われる脳出血の診断プロセスについて解説します。
脳出血の診断は、迅速かつ正確に行うことが重要です。
まず、医療機関に到着すると、医療スタッフが、患者さんの症状、発症時刻、既往歴、服薬状況などを詳しく問診します。
次に、医師が神経学的診察を行います。
具体的には、意識レベル、手足の麻痺、言語障害、視野の異常などを確認します。
これらの所見から、脳のどの部位に異常があるのかを推測できます。
その後、画像検査を用いて脳内の出血を確認します。
特に、CT検査は、短時間で脳の断層画像を取得し、出血の有無や範囲を明確に判断できます。
さらに、脳血管に異常がないか、動脈瘤があるかどうかを調べるために、CT血管造影(CTA)やMRI検査を行うこともあります。
MRIは特に小さな出血の検出に優れています。
また、血液検査を行い、血小板数や凝固機能に異常がないかを確認します。
特に、抗凝固療法を受けている患者の場合、出血が進行するリスクがあるため、慎重な評価が必要です。
さらに、脳血管造影検査を行い、病態をさらに精査することもあります。
まとめ
今回の記事では、脳出血を疑った際に取るべき行動と救急対応について解説しました。
脳出血は脳を栄養する血管が破裂することにより脳神経が壊死する疾患です。
そのため、さまざまな後遺症が残る可能性が高いです。
壊死した脳神経が再生すると、後遺症は軽減しますが、現在の治療ではなかなか難しいのが現状です。
そのため、再生治療が注目されています。
ニューロテック®は、「神経障害は治るを当たり前にする」ことを目的とした取り組みです。
その代表的な治療法であるリニューロ®は、「狙った脳・脊髄の治る力を高める治療」を提供します。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療®により、神経回路の再構築を促進します。
さらに、骨髄由来間葉系幹細胞を用いることで、神経修復の可能性を高めます。
また、神経再生リハビリ®を併用することで、神経回路の強化をサポートします。
脳梗塞脊髄損傷クリニックなどでは、リニューロ®を提供し、神経障害の改善を目指しています。
これらの治療法は、脳出血の後遺症で苦しむ患者さんに対して期待が持てる治療となるでしょう。
よくあるご質問
- 脳内出血の応急処置は?
- 速やかな処置が必要です。
突然の意識障害や手足の麻痺、激しい頭痛などの症状が見られた場合は、ただちに救急車を呼びましょう。
嘔吐がある場合は誤嚥を防ぐために横向きに寝かせ、呼吸状態を確認します。
意識がある場合でも、無理に動かさず安静を保つことが重要です。 - 脳出血の治療法は?
- 出血の原因や重症度によって異なります。
軽度の場合は、血圧管理や内服薬による保存的治療が中心となります。
出血量が多い場合や脳を圧迫している所見がある場合は、外科的治療が必要です。
早期の治療が予後に影響するため、迅速な診断と適切な処置が重要となります。
(1)【予防法あり!】あなたは大丈夫!?脳卒中の初期症状チェックリスト|脳神経リハビリセンター名古屋:https://noureha-nagoya.jp/stroke-check/
(2)脳血管障害・脳卒中|e-ヘルスネット厚生労働省:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html
(3)脳卒中ガイドライン2021(改訂2023)|日本脳卒中学会:https://www.jsts.gr.jp/img/guideline2021_kaitei2023.pdf
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