幹細胞治療による再生医療×同時刺激リハビリで神経障害の後遺症を改善へ

患者様の声 O・M様(60代)女性

病歴

右脳梗塞を発症し入院。回復期病院を経て、発症した同年12月から脳梗塞リハビリセンター利用開始(週2回)。翌年の1月に再生医療開始。

後遺症

左下肢の運動・間隔障害が見みられる。特に上肢の障害が強く、肩が少し動く程度で肘や手指の運動は難しかった。感覚も鈍麻しており、肘や手指に触れたり動かしたりしてもわからない状態だった。

目標

スポーツ復帰がしたい。PCをブラインドタッチで打ち込みたい。足がもう少し動くようになり一人で電車に乗って会社やリハビリ、海外に1人で行けるようになりたい。


再生医療を受けるまでのリハビリの経過

回復期病院を退院後、通所で介護保険を使ってのリハビリを始めたけれど、足はともかく手は回復見込みがないので終了と言われてしまいました。
また、整形のリハビリにも週1回程度通い、手のマッサージなどをしてもらいましたが、そこではあくまでも手が固まらないように動かすことと、マッサージのみ。もっと改善したいとの思いで、脳梗塞リハビリセンターに通所しました。
約1年半継続的に利用して、徐々に麻痺していた左側の手足が改善していきましたもっと改善することを目指して発症した翌年の1月に再生医療を始めました。

再生医療を受けるまでのリハビリの経過のイメージ画像

再生医療の受診を決めるまでのイメージ画像

再生医療の受診を決めるまで

インターネットで情報収集をして、LINEで相談できるクリニックに問い合わせをしたこともありました。そのときは九州や大阪でしか再生医療が受けられなくて、遠方だったことと金額が高いので迷っていました。
また、自分で点鼻をやる方法は嫌だったので、点滴ができるといいなと探していました。
調べていくうちに、再生医療だけでスイスイ動くようになるのではなく、リハビリとセットでやることが重要と分かりました。
それから、東京で再生医療ができるようになったと知り、しかも、通っている脳梗塞リハビリセンターが、リハビリをサポートしてくれるというので決断しました。改善につながるなら何でもしてみたいと思っていたんです。


ご本人の感想

1本目の点滴治療+リハビリの後、1週間ぐらいしたところで、寝た姿勢であれば、それまでまったく上がらなかった左手が自力で上がるようになったので驚きました。
その後、点滴治療2~3回目で劇的な変化があったわけではないけれど、維持できています。手首も少しぐいっと曲げられるようになりました。

リハビリを受けたO・M様の画像

再生医療担当医師より

再生医療開始後はご本人の熱心なリハビリ努力もあり、注意障害は軽減、左肩~上肢の動きの改善、下肢装具が取れるなどの緩除な改善が長期的に継続してみられています。
再生医療は脳の治る力(可塑性)を高めますが、劇的な治療効果を期待できる治療ではありません。
あくまでも再生医療はリハビリのための下地作りとして考え、改善させたいところを反復して自分の意思で動かす練習をしていくことが必要になります。


担当理学療法士より

1回目の点滴治療で、麻痺側の肩関節の運動が顕著に改善しておられました。
寝た状態でバンザイができるようになったのが、ご本人でも自覚できた大きな変化です。その後、2回目、3回目で肘関節の運動覚にも改善がみられました。
ご本人もお話しされていたとおり、手関節の背屈など評価での数字には反映されない小さな変化も見られます。
また、再生医療前は全くわからなかった指の感覚が、集中すればわかるようになってきています。
3回目の点滴を通じて、上肢の機能改善が促進されたと感じます。
日常生活で使用していくことで改善がさらに見込めるため、肩と手指の自主課題を指導しながらトレーニングを継続してもらうことで、さらなる改善を目指していきます。


今後のリハビリ方針

点滴治療終了後r-TMS+リハビリを継続。頻度は徐々に減らしながら、さらなる腕・手の改善を目指していく。
r-TMSにより、具体的には肘から手にかけての反応が見られるため、手を開いた状態で肩まで上げられるようになることを目指す。


r-TMSとは?

頭皮から磁気を当て、動作のために脳から送られる電気信号を流れやすくする施術です。
損傷部の血流を増やし、動きを活性化させる、リハビリ前のプレコンディショニングとして行います。
r-TMSによる刺激直後にリハビリを組み合わせることで機能改善がさらに期待できます。

r-TMSのイメージ画像

当院でのリハビリ体験者の声

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